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こつこつ (3)
ふらふら
いそいそ
かりかり
おたおた
どきどき
きらきら
ぽつぽつ
とんとん
こつこつ
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
わいわい
いらいら
ずきずき
ひしひし
わくわく
ゆるゆる
一曲目は全員で。二曲目からは、みんなそれぞれが得意なレパートリーってことでいいと思うんだよね」
 「よし、古典もアリってわけだ」
うん。アリだよね。で、一曲くらいは、お客さんも一緒に歌える歌も入れたいところだよね」

 さすがはタカさん。全体のことをしっかり考えているんだな。

 「みんなが歌える歌ねえ。何がいいかな」

 店主が投げかけた。みんなが下を向いたり天井を見たりしながら考えているときに、ナンちゃんが皆の顔を見回しながらぼそりと言った。

 「『十九の春』なら、歌えると思いますよ」
おお、いいねえ。『十九の春』なら、みなさん知っているはずだ」

 店主は賛成のようだが、ドクは疑っているようだ。

 「『十九の春』って、そんなに有名なのか?」

 続いてアキちゃん。

私は、映画で初めて聞きましたよー。三線を弾く人はけっこう知っているみたいですけど、南星園のみなさんが、歌えますかねえ?」

 店主は、二人の顔を見てからトヨさんに声をかけた。

 「知ってますよね。『十九の春』」
 「どんな歌?」

 店主は一瞬「当てが外れた」って顔をした。でも、すぐに少し微笑んでから歌い始めた。

 「わたしーがー、あなたーにー、ほれたーのはー」

 トヨさんが続きを歌った。

 「ちょーどー、十九のー、春でーしたー」
 「ほらね」

 店主が得意げだ。アイデアを出したのはナンちゃんなんだけど。

そうなんだよね。トヨさんの年代には、『十九の春』は若い頃に流行った歌なんだよね」
 「へー。流行歌だったんですか」

 ナンちゃんが小さな声で、

 「うちのじいちゃんも好きなんですよ。時々歌ってます」

 今日のナンちゃんは、けっこうしゃべってる。

ねえ、歌詞を知らない人もいるかもしれないから、その人のために歌詞をコピーして配りましょうか?」
歌詞を配るよりも、大きな紙に歌詞を書いて張り出す方がいいだろう。お年寄りの中には、手が思うように動かない人がいるだろうし」

 おお、ドク、いいこと言う。

 「じゃあ、歌詞はアキちゃんが用意してくれる?」
 「はーい。当日までに書いておきまーす。大きな文字でね」
と、じゃあ、一曲目が『花』で、あとはみんなの得意分野を歌って、間に『十九の春』ってことでどう?」
 「それなら古典も歌えるから、異議なしだ」


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