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わいわい (1)
ふらふら
いそいそ
かりかり
おたおた
どきどき
きらきら
ぽつぽつ
とんとん
こつこつ
わいわい
(1)
(2)
(3)
(4)
いらいら
ずきずき
ひしひし
わくわく
ゆるゆる
 そして、一週間後の日曜日。今日を含めて、発表会までに三回日曜日がある。まだ三回もある。あと三回しかない。みんなはどう思っているのだろう。
 三時五分前にはS.W.L.のドアの前に立っていた。店内からは、いろんな歌声が混ざり合って聞こえてくる。ドアを開けると、みんなそれぞれ別々の方向を向いて歌っている。いや、タカさんとナンちゃんだけは、並んでいた。好き勝手に練習をやるというのは、この会の方針だけれど、今日のみんなは少し違っている。リラックスムードじゃあない。打ち込んでいるっていう感じなんだ。一人を除いて。

 「もー、遅いじゃないですかー」

 アキちゃんだ。アキちゃんだけは、練習に打ち込むことができず、イライラしながらボクを待っていたようだ。

 「みなさん、早いですね」

 と言いながら思い出した。アキちゃんとボクが組んで歌うことになっていたんだ。トヨさんとの練習と『唐船どーいー』のことで頭がいっぱいだった。

 「ずーっと待っていたんですよー」

 鼻の下が少し伸びそうになったけれど、勘違いしてはいけないよね。

 「どうもすみません。あれ?トヨさんは」
今日は、町会の行事があるんですって。昨日一緒に練習したんでしょ?」
 「はい。でも、今日のことは話題にならなくて」

 土曜日の練習は、最初から最後まで『とうがにあやぐ』だけだから、他のことを考える余裕がない。アキちゃんの向かい側に座って、三線を用意しながら会話を続ける。

 「トヨおばあ、うまくなってます?」
はい。もちろん上達はしているけど、発表会までに完成するかどうか」
 「ま、先生がいいから、大丈夫でしょうねー」
 「アハハ」

 笑うしかない。

さあ、今日は私たちの練習ですよー。何を歌うか、考えてきました?」


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