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いらいら (3)
ふらふら
いそいそ
かりかり
おたおた
どきどき
きらきら
ぽつぽつ
とんとん
こつこつ
わいわい
いらいら
(1)
(2)
(3)
(4)
ずきずき
ひしひし
わくわく
ゆるゆる
 「気持ちいいもんだね。みんなで歌うって」

 店主は一仕事終えたような顔をしていたけれど、タカさんは次のことを考えていた。

えっと、この後は店主がみんなを紹介して、それが終わったら、店主一人を残してみんな舞台を出るんだよね」

 タカさんに言われて、みんな適当な椅子に座り、舞台に残った店主を見る。

 「曲の解説をしてから、歌う。で、いいよね」

 タカさんに確認している。いつの間にか、タカさんが監督みたいになっている。店主は、解説を省いてすぐに歌を始めた。ボクは、早弾きを弾く店主しか見たことがなかったけれど、ゆっくりとしたこの『なーくにー』も、店主は歌いこなしているって感じた。少し微笑むように、何かを思い出すかのように、静かに心を込めて歌っている。『かいされー』は早弾きのリズムだ。でも、カチャーシーのようなスピードではなくて、落ち着いた早弾きなんだ。はあ、店主はすごいなあ。
 歌が終わると、みんなが拍手した。ドクが声をかけた。

店主。歌いこんでるねー。三線ばっかり弾いて、商売してないとか?」

 みんなが笑った。笑い声に迎えられるように、店主がドクとハイタッチして、隣に座った。

次の二人は、店主と入れ違いに舞台に上がって欲しいんだよね」

 あ、そうか。次はボクたちだ。
 慌てて舞台に立った。左がボク。右にアキちゃん。アキちゃんが言った。

私『国頭ジントーヨー』の説明をするから、『てぃんさぐぬ花』はお願いしまーす」
 「はい。では、説明をした、として」

 『てぃんさぐぬ花』の演奏を始めた。ボクが歌持を弾き始める。二度目の歌持からアキちゃんが合流。最初の『花』で使った曲の始め方を、自然に使うようになっていた。予定通り、ボクが一番と三番。アキちゃんが二番と四番を歌った。

 「次は『国頭ジントーヨー』でーす」
 「おいおい、歌の説明がそれだけってことはないよな」

 ドクがみんなを笑わせた。笑っている間に、調弦を本調子にする。ちょっとてこずったけれど、なんとか合わせた。今度はアキちゃんが歌持を始める。ボクがそれに合流。最後まで歌いきった。


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