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「 |
それでね、最後はカチャーシー。ボクも一緒に踊ったんだよ」 |
ボクは、パーティーから戻って、キッチンのいつもの椅子に腰掛けていた。もう真夜中だ。
「 |
カチャーシーって、こんな感じでいいんでしょ。けっこう腕が疲れるよね」 |
ボクは、手を上げてひらひらさせた。テーブルの向こうには、誰もいない。ボクはオジイに三線を教えてもらった。そして今日、人前で演奏した。願いは、叶えられたんだ。
「 |
オジイの結婚式は、どんな感じだったのかな。いっぱい余興があった?」 |
ボクは、俯いたまま話し続けた。話し相手もいないのに声を出してしまうのは、ボクの癖なんだ。
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