○勘所
  1. 勘所とは
  2. シールを貼る
  3. 音の確認

勘所とは

 三線の弦を左手の指で押さえて、右手で弾くことで音が出ます。左手の押さえる場所によって、音が高くなったり低くなったりします。そうして、音楽を奏でるわけです。

 左手で弦を押さえる場所は、決まっています。その場所のことを、この本では「勘所」と表現します。他に「ツボ(チブ)」「ウスミー」などという呼び方もあります。

「人差し指」「中指」「小指」の3本の指を使います。「薬指」は基本的に使いません。普通は、同時に二本使うことはなく、ギターのように和音を鳴らすこともまずありません。一つ一つの音を、順番に鳴らしていくことが基本になります。

 三線では、「それぞれの指が担当する場所が決まっている」のです。つまり、「1」の場所は、男弦も人差し指、中弦も人差し指、女弦も人差し指で押さえます。(次の「2.シールを貼る」を参照)

勘所は微妙なものです。数ミリ違うだけで、音が違ってしまいます。正確な勘所は、練習によって身に付くものですが、最初は棹に目印を付けておくとよいでしょう。

ポイント→ ウマの位置は必ず歌口から60cmにしておくこと。ウマの位置がずれると、勘所もずれてしまう。







シールを貼る

(2)シールを貼る

勘所がわかるように、棹にシールを貼りましょう。シールは、ビデオのラベルなど適当なもので自作します。それぞれ「1」「2」「3」「3♯」と書いておきます。

@人差し指

 歌口から6.4センチの位置

=1

A中指

 歌口から12.2センチの位置

=2

B小指

歌口から15.0センチの位置

=3

 歌口から17.3センチの位置
 =3♯


*小指は、シールを二カ所に貼ります。曲によって、「3」と「3♯」と使い分けます。あるいは、その間を使うこともあります。今は、難しいことは考えないで、シールだけ貼ってください。

 指には太さがありますから、シールの位置を押さえたつもりでも音が少しずれるはずです。また三線によっても多少の違いがあります。微調整は、実際に音をならしながらやりましょう。

ポイント→ 貼る位置の正確さよりも、押さえ方が重要。








音の確認

(3)音の確認

鳴らした音が、正しいのかどうかを確認したい場合は、チューナーを使って音を確認しましょう。シールの位置がずれているようなら、適当な位置に貼り直してください。

シールの位置に神経質になりすぎても意味がありません。おおよそ表の音になっていれば良いでしょう。あとは押さえ方の問題ですから。

ポイント→ 耳で聞いて、音のズレがわかるようになりたい。それには、曲を弾いてみるのが一番良い。

シール 男弦 中弦 女弦
(0) 3C 3F 4C
(1) 3D 3G 4D
(2) 3E 3A 4E
(3) 3F 3A 4E
(3♯) 3F♯ 3B 4F♯