調子とは 三線を演奏する場合、曲によって調弦の仕方が違ってきます。調弦(調子)を変えると言った場合、二つの意味があります。 (1) 声の高さに合わせる=三本の弦全体の高さを移動する ある曲を「3C3F4C」で演奏したら、高すぎて声が出ないという場合、「2B3E3B」に下げることもできます。逆の場合は上げればよいわけです。カラオケで言うところの「キーを変える」という意味です。 (2) 別の調子に合わせる=本調子以外の調子に変える 三線は、曲によって調子を変える必要があります。先ほどチューナーの使い方で説明したのは「本調子(ほんちょうし)」です。「3C3F4C」も「2B3E3B」も、同じ本調子です。
◎ポイント→ 自分の声の高さを知り、歌うときには自分に合った高さにする。
「一揚げ」で演奏する曲は、八重山民謡に数曲みられるだけですので、一生弾かないという人も多いと思いますが、対応表を書いておきます。 注意すべきは男弦の音の上げ方です。例えば「3C3F4C」の本調子を一揚げにする場合、男弦を「3D」にしたり「3E」にしたりしがちです。八重山民謡の一揚げは「3D♯」です。慣れるまでは、中途半端な音に感じるでしょう。 演奏時にも注意が必要です。 @一揚げは、普通「左手中位(別項参照)」で演奏されます。 A〈中〉と〈六〉の位置が本来の位置「2」と「1」の間(歌口から9.4cm)になります。 もし、八重山民謡の一揚げの曲を演奏する場合には、以上の点に注意してください。 ◎ポイント→ 一揚げは特別な調弦。勘所まで変わってくる。