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牛ぬぱん馬ぬぱん(八重山)    
 学生のころの話しです。舞台で、八重山の子どもたちの遊びを再現することになりました。その一つが、「牛ぬぱん馬ぬぱん」です。私が聞いたところでは、女の子がよくやる遊びだとか。現在(2004年)20歳の友人も、「子どもの頃やったことがある」と言っていました。

♪ 牛ぬ ばん ソレ ソレ 馬ぬ ばん ソレ ソレ
  まが れま げし け、 もしん がに ちるん がに ガッフェ

 正確な発音ですと、「牛」は「うすぃ」、「馬」は「んま」と書くべき地域もありそうですが、ここでは「うし」「うま」としておきます。
 子どもの遊びですので、地域や年代によって違いがあります。題名というのも決まっているわけではなく、「牛ぬぱん」と呼ぶだけだったり、「牛ぬぱんそれそれ」や「牛ぬぱんぞれぞれ」と濁るところもあるようです。歌詞もいろいろです。

「うしぬぱんそれそれうまぬぱんそれそれ」→「うしぬぱんうまぬぱんそれそれ」
「まがれまげしけ」→「あきりゃぬけんけん」
「もしんがに」→「まちんがに」
「がっふぇ」→「ごっふぇ」

 といった歌い方も聞いたことがあります。メロディーも地域によって(年代によっても)ずいぶん違うのがあるようです。

 私が聞いて覚えているものを書いてみます。単調なメロディーですが、そこが子どもの遊びらしくていいですね。

 リズムは、「パッカパッカ」と弾むように
パッ パッ パッ パッ
うー しぬ ぱー そー そー
うー まぬ ぱー そー そー
まー れー げー  
 
もー しん がー ちー るん がー
がっふぇ
 といった感じでしょう。(弾まないのも聞いたことがありますけど)

【遊び方】
 4〜5名で、おたがいの顔が見えるようにまあるくならんですわります。円の中心にむかって、両足をのばしてすわってください。みんなの足が、円の中心にむかってのびていますね。
 みんなで、歌をうたいながら、一人がリズムに合わせて足をさわっていきます。
 「うしぬ」で、最初の足。
 「ぱん」で、次の足。
 「それ」で、次
 「それ」で、次。
 と、進んでいって、「ガッフェ」のときに当たった足はおりまげます。

 「がっふぇ」の隣の足から、また「うしぬ」を始めて、また「がっふぇ」の足を曲げる。
 こうして、残りの足でまた同じように歌っていきます。

 最後まで、足が残っていた人が勝ちというルールでも良いでしょうし、最初に両足を折り曲げた人の勝ちでもいいでしょう。

 「牛ぬばん馬ぬばん」とは、「牛の足馬の足」という意味です。その他の言葉の意味はよくわかりません。

2004,8