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バイバイ沖縄(沖縄)       
 「具にされたのまた野菜?」
 お金が無くて、肉が買えなかったときのスキヤキ?

 この歌の歌詞は、共通語です。
 「島尻(しまじり)中頭(なかがみ)山原(やんばる)と 海の青さに空の青」
 わかりやすい。なのに、最初の「具にされた・・・」だけがどうしても理解できませんでした。

 不思議な言葉でした。先輩に聞いたら、
 「ぐぶりさびたんまたやーさい」
 だと言われました。先輩が言ったこの言葉も聞き取れませんでした。聞き返して、
 「ぐぶりーさびたん。またやーさい」(失礼しました、またお会いしましょう)
 やっとわかりました。

 「想い出 沖縄の旅」
 という歌詞がありますから、旅人の気持ちを歌ったのでしょう。沖縄から帰る旅人。きっと、他府県から来たお客さんです。バイバイ沖縄です。
 西洋音楽っぽい(今思えば、レゲエ調というのでしょうか)雰囲気で、「バイバイ」なのですが、なぜか最後は「マタハーリヌチンダラヨ」なんです。旅人が?

 この歌を聞いたのは、沖縄へ行ったばかりの頃だったと思います。八重山民謡と沖縄民謡は違うのだとか、沖縄民謡には「八重山から盗んできたもの」がたくさんあるとか、いろいろ教えられていたころでした。そのせいもあって「バイバイ沖縄」はあまり好きになれませんでした。心の中で「純粋な民謡」を求めていたのだろうと思います。この歌は、不純なイメージなのでした。

 その後、いろいろな民謡に触れることで、民謡にとって「純粋」はあまり意味のない言葉だとわかってきました。今では「八重山から盗んできた」なんてこと、思っていませんよ。「恋の花」だって「馬山川」だって「遊びションガネー」だって、「バンザイ沖縄」です。

 ネーネーズが流行りだした頃だったと思います。知名定男さんのこともマスコミで取り上げられるようになって、テレビだったかラジオだったかで、久しぶりに「バイバイ沖縄」を聞きました。みごとにごちゃ混ぜになった音楽と歌詞。懐かしさも手伝って、心地よく聞けたと記憶しています。でも、知名定男さんご本人は、このころしっかり「民謡歌手」をされていたようで、舞台では沖縄民謡ばかりを歌っておられたようです。ネーネーズと舞台に立っておられたのを一度拝見しましたが、そのときも、ネーネーズと一緒に歌うのではなく、ネーネーズの一人一人と、デュエットで「沖縄民謡」を歌っておられました。

 私自身が沖縄を「バイバイ」してから20年以上過ぎました。でも、気持ちはなかなかバイバイできずにいます。八重芸とか沖縄の友人が「チョイチョイ」声をかけてくれるので、「ホイホイ」沖縄へ出かけたりしています。
 「再々」つまらないこと書いて、すみません。

2003,6